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2007年4月20日 (金)

書評『オキナワ女たちは今』

1997年4月4日『沖縄タイムス』書評欄掲載
  書評『オキナワ女たちは今』ゆいまーるセミナー編、ドメス出版

 
<―何十年教師として働いてきた母を想いながらー>
 私は、仕事を持ち生き生きと働く女性達が好きである。娘であり、妻であり、母であり、そして職業人として、社会に向きある女たちー。幼い頃から、周りの女性達のこうした姿を、自然に受け入れてきた。私自身の年齢を重ねるにつれ、彼女達は尊敬すべき存在へと変化している。
 <太平洋の要石>と呼ばれる島々に生きる女達の語りが10編寄せられている。執筆者は、ジャーナリスト(由井晶子「’95から’96年オキナワの女たち)、裁判官(稲葉耶季「やんばる賛歌」)、医者(上里和美「キーストン・アイランドの女たち」、竹下小夜子「女たちの怒り」)、労働経済の専門家(内海恵美子「海と女―沖縄のWID問題」)、大学教師(原喜美「沖縄の希望と輝き」、伊波美智子「働く女たち」、富永美由紀「子どもの問題は大人の問題」)、女性問題活動家(島袋由記「マザーランドの彼方から」、薄妙子「離婚率日本一の内実」)達のメンバー。3年程まえから月2回、朝7時半からセミナーを続け、女性の視点を通して「沖縄の特殊性の中から普遍性」を求め議論してきたグループである。
 平成8年うりずんの季節に『沖縄タイムス』紙面で連載された「女たちの見たオキナワ」に加筆(内海、由井)してまとめあげた。前向きに、しなやかに、そして豊かに、時には論理的に怒りえる、圧倒的にリアルな女たちの物語。
 時折、男性達から「女性史と敢えて強調する必要があるのか。人間の歴史の概念で捉えれば、その必要はない。」と冗談混じりの揶揄を耳にすることがある。
 終戦直後の沖縄は、20歳~50歳の沖縄の成年人口比が、男性2割に対して女性が8割でスタートした社会である。戦後の沖縄を男性と共に<沖縄びと>として確実に歩んできた女性たちは、約50年の時間を刻んできた。そうした社会が、女性史の成立と充実を必要としない場所だとは思えない。そして、女たちの語りが面白くないわけはないのである。

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