展示会「沖縄の金細工~うしなわれようとするわざ・その輝き~」
沖縄の金属文化の中で職人の世界、わざに視点をあてて展示会を企画しました。浦添市美術館で8月31(金曜日)から9月9日(日)の期間で開催される「沖縄の金細工~失われようとするわざ・その輝き~」の準備作業中。開催まであと4日。
今回は実行委員会主催で開催します。多くの方々が参加しての展示になります。私は歴史や解説部分(チラシ・原稿・パネル作成)で役割を担います。
金・銀・銅を扱う金細工(クガニゼーク)の世界を中心に展示を構成します。「失われてしまった琉球王府時代の金細工や錫細工の世界」では、戦前に鎌倉芳太郎氏が琉球芸術調査の際に撮影した金工品の写真も多く展示されます。わざの解説もあります。とにかくこんな金工品が琉球・沖縄でも制作されていたのかと感動します。他地域の金工技術と比較したら細かいとは言えないわざですが…。
メインは現在数少ない職人(首里の又吉工房だけでなく現在活動している金細工工房・すべて又吉さんという苗字…)のわざの世界を紹介。
また、当初予定はなかった沖縄コレクター友の会の方々の情熱的な協力で、コレクター友の会コーナーもつくりました。たくさんの時間と労力とエネルギーで個人的に収集された品々です。戦争でなくなった金工品も多いのも現実です。
沖縄の工芸でマイナーな分野の展示会ですが…どうぞご覧ください。9月2日(土)には講演会も開催されます。
*「沖縄の金細工~失われようとするわざ・その輝き~」
*期間:2007年8月31日(金)~9月9日(日)
午前10時~午後5時まで(金曜日は午後7時まで)
*会場:浦添市美術館
*入場料:一般及び高校生以上学生100円
中学生以下無料
*講演会:2007年9月1日(土)午後2時~5時まで
「沖縄の金細工」
宮城篤正(沖縄県立芸術大学学長)「沖縄工芸技術の保存」
又吉健次郎(金細工師)「金細工のわざに生きる」
粟国恭子(芸大附属芸術資料館学芸員)「沖縄の金属文化」
*主催:沖縄の金細工展実行委員会
*問合せ:浦添市美術館 ℡:098-879-3219
« 「沖縄の金細工~失われようとするわざ・その輝き」展の予告2 | トップページ | 「金工展」予告3チラシ! »
「沖縄文化研究」カテゴリの記事
- 「敗戦と<愛の教具>」『しまたてぃ』103号(2023.02.01)
- 復帰50年「平良孝七展」in 沖縄県立博物館美術館(2022.12.14)
- 「敗戦と文化財⑵ー略奪・返還、文化再建・贈与の物語ー」『しまたてぃ』102号(2022.11.03)
- 『沖縄県史 各論編7 現代』(2022年7月)発行(2022.08.15)
- 「すぐわかる沖縄の美術」4刷発行(2022.05.10)
「2007年」カテゴリの記事
- 『すぐわかる沖縄の美術』刊行(2007.10.28)
- 2007年度絵画コレクション作品展(2007.10.14)
- 「沖縄の金細工~うしなわれようとするわざ・その輝き」展によせて(2007.09.06)
- 展示会「沖縄の金細工~うしなわれようとするわざ・その輝き~」(2007.08.27)
コメント