民俗学者・野口武徳と池間島
涼しい季節になると、各地で展示会が多く開催される。
今日の『沖縄タイムス』紙面で、嬉しい展示会「忘れがたき故郷 池間島」の記事を見つけました。とても見たいけれど…。
お知らせしておきます。
民俗学者・野口武徳(元成城大学教授・故人)は、『沖縄池間島民俗誌』を1972年に刊行しています。みずみずしい感性で綴られた民俗誌です。記事によると、1961年大学院生時代に池間島で滞在して調査した際に取られた写真を中心にした108点の資料が展示されているということです。協力は、野口氏の写真をあずかっていた横浜国立大学の名誉教授・笠原政治氏。笠原先生も沖縄民俗研究者として著名な方です。
企画はNPO法人いけま福祉支援センター(代表:前泊博美)のスタッフと福祉事業所で介護を受けている島の高齢者たちが1年かけて写真を選び企画展示したということです。
期間が短いのが残念ですね。島の活性化につながるといいですね。
1960年代に沖縄民俗調査をする研究者も増え、70年代には関連著作も結構発表されたけれど…民俗学者の仕事が時間を経て、島の時間の記録として活用されてゆく…。いいことではないでしょうか?。
「歴史とはなにか」、「記憶とはなにか」、「記録するということ」についていろいろな研究分野で語られているけれど…。
「人々の暮らし」を研究対象にする民俗学の成果というのは、こんな風に活用されてこそ活きてくるのではないでしょうか?
1960年代でも約50年前の時間なのです。
*「忘れがたき故郷 池間島」
*会場:池間島離島振興総合センター(宮古島市平良)
*2008年10月21日~23日まで
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