2025年12月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
ガジェットギャラリー
無料ブログはココログ

« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »

2010年8月

2010年8月14日 (土)

伊波普猷63回目の物外忌

20100813_003100  何年かぶりに、伊波普猷の命日8月13日に浦添城址公園内のお墓を訪ねた。
 この夏になって、久しぶりに伊波普猷の『沖縄よ何処へ』を読み返していた。昭和3年にだされたこの著作については、多くの言説で取りだたされている。その文末に柳田國男の「地方文化建設の序説」が長々と引用されている。このことが気になって考えをめぐらす時間が重なり、散歩がてら訪ねてみた。
 1961年に、15周年忌をかねて遷骨式と顕彰碑序幕式が盛大に行なわれている(粟国恭子「伊波普猷顕彰碑について」1997年)。
 20100813_004100 顕彰碑には東恩納寛惇の撰文がきざまれている。
 あれから50年近くの歳月が流れている。その言葉も風雨にさらされ、いささか薄らいでいる。
 伊波普猷自身の存在も風化していくのだろうか?
 午前中?に他の方々による物外忌のお参りがなされたようで、真新しい花が供えられていた。
 しばらく、たたずんでいると一羽のアオスジアゲハがゆらゆらと墓前に現われた。
 美しい蝶である。しばらくその空飛ぶ線の動揺を眺めていた。
Images1_2 魂の象徴としてあつかわれる蝶。
 こんな美しい魂ならば悪くはない…
  

2010年8月12日 (木)

伊波普猷とニーチェの言葉 8月13日の物外忌に寄せて

Photo 8月13日は、沖縄学の父と呼ばれる伊波普猷の63回目の命日。伊波の雅号から物外忌とよばれている。
 
1997年に当時勤務していた浦添市立図書館の紀要(NO8)で「伊波普猷没50年記念特集」の編集担当(一人)であった私は、「伊波普猷顕彰碑について」「伊波普猷と浦添と沖縄学と」「「伊波普猷と末吉麦門冬(安恭)の交流」「沖縄学研究室所蔵の伊波普猷関係資料」「<沖縄学講座・物外忌記念講座>概要」という文章を寄せました。
 
 その中の「伊波普猷と末吉麦門冬(安恭)の交流」で、
伊波普猷とニーチェの言葉関係を紹介している。
 伊波は、ニーチェの「汝自身を知れ、そこには泉あり」という言葉をかりて「深く掘れ、余所たよて水や汲まぬごとにー」という琉歌を詠んだ。
 この言葉は著作でも講演会においても繰り返し語ったといわれている。
 また、戦後の沖縄研究のみでなく政治的にも結構使われてゆく伊波の歌((ニーチェの言葉)そのものの情報は少なかった。
 
当時(1997年)は、伊波普猷研究で有名などの先生に聴いてもよくわからないの返事…。図書館の沖縄学研究室には問い合わせも多く、問合せには、沖縄県公文書館からもあって、公文書館の入り口に刻印されているこの言葉に対して質問があったという。こうした必要性もあり、上記の論文で紹介した経緯を思い出す。
出典原本は『Die Frohiiche Wissenschaft』(『悦ばしき知識』)で、1881年~1886年にまとめられている。その中に収められた箴言「ひるまずに」の一節。


現在では、公文書館HPには上記文章タイトル引用も掲載されています。

 しかし、現在でもこの言葉の出典については、沖縄研究者でも知らない方の方が多い状況があるようで…。
 その部分を紹介しておきたいと思います。以下のファイルを参照されてください。
「199703.pdf」をダウンロード

2010年8月 2日 (月)

驚き!伊波普猷卒論発見のニュース

Photo 2010年7月26日(月)『沖縄タイムス』紙面をみて、久しぶりに驚いた。
 沖縄学の父と称される伊波普猷(言語・歴史・民俗など研究者)の東京帝国大学(現東京大学)の卒業論文(1906年提出)が東京大学内で確認されたというニュース。
 確認したのは、謝花昇、太田朝敷、伊波普猷の近代知識人研究の著作も多い日本近代史研究者の伊佐眞一氏。
 伊佐氏の優れた資料発掘力は、これまでにも定評があるが…。
 伊波普猷研究は多くの研究者が手がけ、全集も刊行されており…資料は出尽くした感があっただけに…。灯台下暗しというか…東京大学文学部図書館に保管されていた現物を伊佐氏が確認したのは、記事によると昨年12月…。
 改めて伊佐氏に敬意を表するものである。と同時100年以上前に出された学生の卒論が残っていることに東大の歴史と資料の奥深さを認識する。
 「琉球語の音韻組織並びに名詞代名詞数詞係結に就いて」のタイトルの卒論。
 研究テーマでは従来の資料を使用していくだけではなく、まだまだ、資料は眠っているのだと…。
 若い研究者も、パソコン内のデーターや刊行物のみ頼るのではなく、自ら新しい資料を発掘する意気込みが必要なのだと…当たり前のことを痛感したニュースでした。
 来週の金曜日8月13日は、伊波普猷の命日にあたる。生前のペンネームから「物外忌」と呼ばれている。浦添市の浦添城址公園内にその墓はあり、沖縄研究者だけではなく、それぞれの立場で訪れる場所にもなっている。
 

« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »