「大濱信光全詩集」との出会い
2009年12月19日(日)午後3時~6時に開催された沖縄・八重山文化研究会、宮古の自然と文化を考える会、沖縄で奄美を考える会 合同例会に参加しました。会場は沖縄県立芸術大学附属研究所。発表者は以下の通り ●沖縄で奄美を考える会
照屋理(沖縄県立芸大大学院博士課程)「奄美の神と神名について」
●宮古の自然と文化を考える会
平良勝保(歴史研究家)「宮古からみた、台湾遭害事件」
●沖縄・八重山文化研究会
大石直樹(詩人)「大濱信光の詩と風景」
その中でも、「大濱信光の詩と風景」で発表された大石氏は詩人でもあり編集者でもある。2010年3月に刊行された『大濱信光全詩集』の編集を手がけた。(詩集の発行者は信光氏のご長男和男氏、沖縄自分史センター・大石氏が編集)
文学に詳しくないためか、八重山出身の詩人・大濱信光のひととなりにふれたのははじめてであった。紹介された詩に引かれて詩集を開いた。ステキな出会いだ…沖縄の詩人では水納あきら、伊波冬子の作品と出合った時と同様の感覚…会場には長男の和男氏、解説「大浜信光の生きた時代とその背景」を書かれた三木健氏(沖縄・八重山文化研究会会長)など刊行にかかわった方々がその詩・人となりを語ってくれました。
宮良長抱作曲の「嘆きの海」「泊り舟」「の作詞がで有名で、大正ロマン・抒情詩人のイメージ、そして沖縄に近代詩の確立を目指し活動した詩人だそう。信光の作品郡とその他に詩人・砂川哲雄「大濱信光の詩の魅力と沖縄・八重山の近代詩史における位置」、大濱和男「あとがき」も収録されている。
詩集を開くととてもいい…。文学を深く知っているわけではないので恥ずかしいが、好きな詩はそれぞれだと思うが、人気の高い「何も拭くものは無い」「飛魚」もいいが、個人的には「忘れもの」「五つゝの珠」「女と鐘」など言葉の向こう側に深みと奥行きを感じる作品も琴線に触れた気がした。
懇親会では、年齢を重ねた大先輩の方々の洒脱さ豊かさあふれる挨拶の言葉に、心が揺れた。残り少ない今年の暮れにいい時間といい出会いがあり嬉しくなった。
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