地元の大学で「女性と文化」講座を担当して15年ほどになる。全国の多く大学で女性学の講座が提供されるようになる1990年代からになる。ジェンダー問題、ジェンダー研究、文化研究だけでなく沖縄の女性文化内容も3分の1の割合で盛り込んで構成して、近年では以下のような15回で落ち着いた。1990年代には「女性史」「女性と社会」「女性と家族」など結構時代を反映してか、女性と○○と講座名が多かったが現在では「女性史」と、担当している「女性と文化」と減っている。時代の特徴であろうか。
専門ゼミではないので150名前後の学生が前期・後期と受講しているので15年間だとそれほど少ない数ではない。それぞれに何かつながったものがあったのか自問するこの頃である。
1)ジェンダーとは何か 文化的性差の概念
2)女性研究学説史① 女性の文化研究
3)女性研究学説史② フェミニズム人類学とそのテーマ、マイノリティー研究から
4)沖縄の女性研究(佐喜真興英、伊波普猷、真境名安興から現代まで)
5)女性と婚姻 婚姻システム
6)婚姻システム②―問われる産む性―
7)生む性~母性・子供の発見~
8)ケガレ・聖観 管理される身体①
9)文化に管理される身体②「神と呼ばれた少女」ネパール・クマリ信仰
10) 文化に管理される身体③ ケガレなき女性の文化・神女
11) 文化に管理される身体④ 身体加工(アフリカほか)、人権と文化
12) 沖縄の女性―婚姻・離婚(戦後沖縄と祖先祭祀と女性問題)
13) 沖縄文化と女性―近世琉球の女性と近現代の女性の婚姻
14) 沖縄の風俗改良 風土と文化(ハジチ、琉葬から和装、金属・簪)
15) 沖縄文化と女性―労働―
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