研究発表 「近代の風俗絵図―描かれる身体の記憶―」
2012年1月7日(土)に開催された「琉球絵図・図像研究セミナー」で40分でしたが、 「近代の風俗絵図―描かれる身体の記憶―」というテーマで発表してきました。
このセミナーは主催が琉球大学国際沖縄研究所(中期計画達成プロジェクト・豊見山和行)で会場は 沖縄県立博物館美術館・講座室。歴史学からの発表が3人(渡辺美希、得能壽美、深澤秋人)、美術分野から1人(平川信幸)、考古学1人(安里進)、文化人類学・民俗学から1人(粟国恭子)の発表でした。
各発表のテーマなどは
http://okinawabunkakougei.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-8d3f.html を参照してください。
歴史学の分野では1990年代に盛んになった分野だと認識しているが、沖縄研究では充実している分野とは言いがたい。
私の発表は、昨年芸大で開催されたコロキウムでの発表に関連しての内容となりました。
近代以降、人々の生活を描く<風俗絵図>がたくさん描かれるようになったことについての、美術分野からの研究も少ないなか…。従来の研究は<沖縄風俗絵図>の個別資料紹介(所在、内容紹介)程度のものがほとんどで、全体的な概要把握もほとんど無い現状です。
こうしたことをふまえて、風俗絵図の中で描かれる同じようなモチーフ(女性)の中に、時代変化、文化価値、当時の絵師達の心性まで触れるような切り口を提示できたと思っています。その中でのキーワードの一つに<ハジチ・針突>を入れました。奄美沖縄の女性達が成人する過程で手の入れていた入墨です。
民俗学では<ハジチ・針突>研究は結構な事例紹介を含め多く存在します。今回はその枠の中に、<文化表象>としての<描かれる女性のハジチ>の文化評価と近代を新たに組み込んでの切り口で紹介。<女性像の文化表象>の問題は大正・昭和・戦後と沖縄文化には重要なテーマだと思っています。
各自の発表後に、全体討議があったのですが、私の発表への反応は従来の<ハジチ・針突>研究成果への質問に終止しており、<文化表象>への意図は理解してもらったのか疑問に残りました。
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