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2013年5月

2013年5月23日 (木)

特集「東松照明ー戦後日本マンダラー」『現代思想5月臨時増刊号』 

Photo_3  戦後日本を代表する写真家・東松照明を特集した『現代思想5月臨時増刊号 特集 東松照明ー戦後日本マンダラー』第41巻第6号(2013年4月25日、青土社)が刊行された。
 昨年2012年12月14日に82歳で永眠された。
晩年まで写真を撮り続け、沖縄で「土門拳展」を開催した時には、オープニングセレモニーにも出席しその模様を撮影されていたのが印象てきであった。
 その前年には沖縄で写真展も開催された。このブログでも関連記事を紹介している。その記事でも少し触れたが、宮古の<乾いた>風土やそこに生きる心根を強烈に感じさせる写真を残した。
http://okinawabunkakougei.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-010a.html

 復帰40年を迎えた2012年末に人生を終えた巨人・東松照明。その死後間もない時期に特集が組まれ、編まれたその言葉は、東松の<生>に近いがゆえに、その距離感も様々である。
 再録テクスト(大島渚)や未収録インタビュー(「髪の風、…」)やエッセイ(島尾伸三、石川真生ほか)、なども多彩な内容となっている。
 東松は戦後沖縄とも関わり深い写真家である。この特集でも、沖縄と東松との関わりに触れた内容の文章も多く掲載されている(仲里効、田中康博、土屋誠一、翁長直樹ほか)。
 ほかに若手の写真史研究家・友寄寛子が「東松照明主要作品集・展覧会解説」で日本で発表された写真集・展覧会を中心に作品概観と活動をまとめている。地道な仕事で資料的な価値は高い。(ただP239と241の比嘉康男は比嘉康雄である。)
 
 

2013年5月16日 (木)

<復帰>41年目の2千円札

 2000_2 <復帰>41年目を迎える5月15日に、財布の中に2000円札が2枚入っていた。
 沖縄地元では、銀行や観光業界など「2000円札を利用しよう!」推進の運動を展開していたりするが、地元で生活していても、手元にめったあることはない。2枚も偶然にお財布の中でそろうことは、実にめずらしい。
 
 2000円札は、2000年ミレニアム記念の九州・沖縄サミットの開催に合わせてその年の7月に発行され国家の通貨として誕生した。表に首里城(サミット夕食会の会場でもあった)の第2門「守礼の門」が、裏面では日本の古典「源氏物語」の一場面が描かれた図案である。
 発行当時沖縄のジャーナリスト・思想家の新川明『沖縄・統合と反逆』(筑摩書房、2000年)の第1章「国家統合と通貨ー「守礼門」新札をどう読むかー」興味深い論考をまとめた。
 新川の論考を受け、鹿野政直(近現代思想史研究)『沖縄の戦後思想を考える』(岩波書店、2011年)の中でも「沖縄の<主役>意識をくすぐろうとする方策」として取り上げ論じている。文化表象及び文化政策の一面としてはこの2000円札は重要な意味を持つ。
  復帰40年を迎えた2012年この2000円に関するニュースが地元新聞(『沖縄タイムス』)に小さな記事で紹介された。その記事は財務省が2012年も二千円札は製造せず9年連続の製造なし(製造枚数ゼロ)という内容であった。財務省は「再開は難しい」とコメント。2003年度の1億1千万枚を最後に製造されていないことになる。
 このような現状をふまえればやはり、この二千円札誕生は、必要とされた通貨としての誕生よりも新川・鹿野の指摘するように文化政策としての<意味>をまとった通貨の性格のみが未来にも残り、政治的な資料となる。
 2013年5月15日に財布に入ったきた二千円札二枚は、この記事を残す偶然の後押しになった。
 

41年目の「復帰」記念日 5月15日

 昨日の5月15日は、沖縄では41年目の<復帰>記念日。
梅雨入りした沖縄では、夕方になると大雨・竜巻・雷雨注意報などなど激しい雨と風の天気になった。41年前の5月15日も激しい雨の中(「涙雨」と呼ばれたそう)、<復帰>記念式典を含め<復帰>を問う様々な催しが開催された。
 それから41年目のこの日前後・当日もいろいろな催しが…。
 私は、大学講義があったので、その一つで(過日は他の大学など3講義で)、<民族>問題、異文化接触、「国民」化の問題を通して<戦後沖縄社会文化>のあり様をビデオと作成資料を紹介しました。意外にも平成生まれの学生達は真剣に聞き、コメントもしっかり書いてくれた。
 私のできる小さな小さなことで、学生達(合計で360名くらい)に事実確認と情報・知識を伝え学生の思考を刺激したつもりである。考えてみる事項(内容)になることが大事…。「知らない」ことと「無関心」が広がることが悲しい。真面目な学生たちのコメントを読んで、「知りたくない・無関心」なのではなく、きちんと「知らされていないのではないだろうか」という思いすら立ち上がる。若い世代に届く伝え方が重要なのかもしれません。
 それぞれ自身でできることをして、<思考の種>の芽吹きに繋げたらいいのではないかと思う。
 ただ現在(過去も)沖縄を取り巻く状況は、様々な立場や思惑が存在していて、全体を俯瞰するには、なかなかの複雑さもあったり。ネットなどで様々な情報が飛び交い、いろいろな形のネットワークの輪が幾重にも誕生する時代で…。様々な語りが存在している。「解釈なき事実」の見極めが中々難しい情報も多い。
 若い世代だけでなく、私たちも知らないことも多い<現代沖縄>社会のあり様についてきちんと対応反応できるよう(難しいけれど)歩いていかなければと…嵐の夜に改めて思う。

2013年5月 7日 (火)

2012年沖縄研究シンポジウム「<沖縄学>を問い直すー過去・現在・未来ー」報告書

201208_2  <復帰>40年経過した沖縄で、昨年夏2012年に開催された「<沖縄学>を問い直すー過去・現在・未来ー」シンポジウム(琉球大学国際沖縄研究所主催)は、司会としてフィールドワーク研究、<近代>研究分野で参加しました。
 2日間にわたって開催されたこのシンポジウムには発表者の数も多かったのですが、会場には沖縄研究の各分野の重鎮・若手達も多く参加していました。

 その報告書が出来上がりました。
 2013 発表者の内容要旨と、討議及び合同の発言内容が詳細に記録されています。
 会場で発言された皆さんの発言もきちんと取り上げられr活字化されています。
 この報告書は、琉球大学国際沖縄研究所の1年間の成果が1冊にまとめられた分厚い報告書でもあるので、でその中に収録された「<沖縄学>を問い直すー過去・現在・未来ー」シンポジウムの報告は、図書館などの検索でもたどり着く可能性は低いのではないかと思います。
 また、収録されていることにも気づきにくいかもしれません。
 以上の点を考慮され、関心のある方はぜひごらんください。 

鳥山淳『沖縄/基地社会の起源と相克 1945-1955』

2013_2
 沖縄現代史を専門にする鳥山淳(沖縄国際大学准教授:1971年生れ)の著作が刊行されました。2013年3月10日、勁草書房発行。
 戦後直後の1945年から約10年間、1956年の期間の沖縄社会の混乱期と基地建設と政治と復帰のあり様を丹念に整理している。それは「引き裂かれる自治と復興の様相を描きだす」ための10年間であり、「社会の基本的な構造が軍事基地によって大きく規定された時期」ととらえる著者。沖縄社会にとっての「戦後」と向き合う。
 この時期の沖縄社会の<占領政策への「抵抗」と「協力」という二極対立>のあり様を描くのではなく、「戦後に刻み込まれた断裂」として捉え、今日につながる支配構造の始まりとしての時期として描き出している。
 1945年から1955年前後のこの時期を詳細に捉える研究が増えてきました。こうした動向をうけて、分野を超えていろいろな角度からの議論が今後は重要です。
 

第8回沖縄国際学術会議 in ソウル大学アジア研究所

 6月にソウル大学アジア研究所で開催される学術会議のお知らせです。今回で8回を向かえます。

第8回沖縄国際学術会議プログラム
題目:「黒潮文化の再発見」
日時: 2013年6月5日(水) 午前 9時30分 – 午後6時
場所: ソウル大学アジア研究所101棟230号
主催: ソウル大学人類学科
<細部日程>
09:30-09:50 参加者登録
09:50-10:00 開会辞 全京秀(琉球・沖縄学会長

第1部 司会: 鄭根植(ソウル大学社会学科教授)
10:00-10:30  第1発表及び討論
 *全京秀(ソウル大学人類学科教授)
  : 「<三國遺事> 王曆 第四 脫解尼師今'條に記載された'塑像'に対する再検討 - 複葬制の文化伝統」
10:30-11:10 第2発表及び討論
 *山本宗立(鹿児島大学国際島嶼教育研究センター教授)
 「唐辛子から見る黒潮文化」
11:10-11:50 第3発表及び討論
 *山本雅史(鹿児島大学農学部教授)
 「黒潮がもたらしたカンキツの多様性
11:50-12:30 第4発表及び討論
 *Cynthia N. Zayas(Professor and Director, Center for International Studies,                         University of the Philippines)
: 「Memories of stone tidal weirs as seascapes along the Pacific Islands」
第2部 司会: 洪錫俊(韓国東南アジア研究所長)
13:30-14:00 第5発表及び討論
 *カンチャンファ(済州考古学研究所)・ ヤンナレ(済州考古学研究所研究員)
  「済州島貝塚の魚介類遺物に関する研究」
14:00-14:30 第6発表及び討論
 *鄭仁盛(嶺南大学文化人類学科教授)
    「樂浪郡設置以前の沖縄と韓半島の交流」
14:30-15:00 第7発表及び討論
 *鄭成一(光州女子大学教授)
   「漂流民の船積物から見た異国ㆍ異域の「物」認識」
第3部 司会: 安勝澤(地域文化研究所研究委員)
15:10-15:40 第8発表及び討論
 *李宗憲(韓国漆研究所所長)
  「琉球の螺鈿漆器から見る韓国近代史の一段面」
15:40-16:20 第9発表及び討論
 *渡久地健(琉球大学法文学部教授)
  「正保国絵図にみる奄美・沖縄のサンゴ礁と港」
16:20-16:50 第10発表及び討論
 *陳泌秀(ソウル大学日本研究所HK研究教授)
   「東アジアにおける来訪神信仰及び儀礼の分布状況」
17:00-18:00 総合討論  司会: 崔仁宅(東亜大学日本学科教授)

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