2024年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
ガジェットギャラリー
無料ブログはココログ

« 20150315「第3階戦後沖縄研究コロキウム」のお知らせ | トップページ | 2015年3月26・7日我部政男先生講座 In 沖縄 »

2015年3月22日 (日)

新刊 仲里効著『眼は巡歴する―沖縄のまなざしのポリティーク』 沖縄映像論

Photo_3
 戦後70年目にー沖縄の地で思考する批評家・仲里効の新刊『眼は巡歴する―沖縄のまなざしのポリティーク』(2015年3月10日発売、未来社:発行者・西谷能英)の紹介です。
 本の帯に書かれているように著者は「沖縄屈指の批評家」に違いない。また「沖縄へ 沖縄から越境する眼の思考」という言葉通りに、規定し硬直化される<境>への不信(それを「エッジ」とするのであろう)を携えた著者の思考の軌跡(「巡歴)。
 沖縄文学論『悲しき亜言語帯―沖縄・交差する植民地主義ー』(未来社・2012)のタイトルにもなった川満信一論「悲しき亜言語帯―川満信一の島と神話ー」、他山之口貘・崎山多美作品日批評の読了後、その批評の思考が<熟成>した感をもった。その後も川満信一論は「消失点、到来する共同隊―「死者的視点」から「異場の思想」まで」(『琉球共和社会憲法の潜勢力』2014、未来社)は重層的な深まりを増していく。その仕事は「沖縄屈指の批評家」の存在感を十二分に発揮したものだった。
 そして今回の新刊である。過去の<沖縄批評三部作沖縄映画論・沖縄写真家論・沖縄文学論>以後の映像論(東松照明、山田實、比嘉康雄、大城弘明、岡本太郎、島尾敏雄、森口豁など)をまとめた。特に収録された二つの比嘉康雄論(「無名の造型と母たちのレクエイム」「”シジ”を運び、”シジ”を撮る、結界のメディウム」)はさらに<熟成>度を増し、現時点では追従する比嘉康雄論は無いといっても過言ではない。大城弘明論、山田實論も共に優れた写真家批評である。 
 

« 20150315「第3階戦後沖縄研究コロキウム」のお知らせ | トップページ | 2015年3月26・7日我部政男先生講座 In 沖縄 »

沖縄文化研究」カテゴリの記事

沖縄戦後文化」カテゴリの記事

作家・工房紹介」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 20150315「第3階戦後沖縄研究コロキウム」のお知らせ | トップページ | 2015年3月26・7日我部政男先生講座 In 沖縄 »