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2017年

2017年10月27日 (金)

連載「ミシンをめぐる沖縄技術史」2回 『しまたてぃ』82号

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 『しまたてぃ』82号新北風(2017年10月、沖縄しまたて協会))が刊行になり、81号につづき粟国恭子「ミシンをめぐる沖縄技術史―時代の技術②戦時下~終戦直後ー」が掲載されました。
 1、戦時下のミシンのある風景
 2、終戦直後の沖縄社会ー人口の不均衡―
 3、戦後の生活を支えるミシン
 4、戦後日本のミシン産業
 5、洋裁学校の増加―1950年代ー
の構成(文章・写真6枚)です。

 こうしたコンパクト紙面(4頁)の字数の少ない原稿は、集めて文章の根拠にした元資料を展示することもできず、原稿の3分の2(この回だけで)くらいを削って紙面に反映しました。
特に補給物資修繕屋関連のその他の資料も発掘しましたが、紙面には反映できませんでした。
今回も課題確認の意味が強い原稿になっています(訂正:*注4 1945年は文中通り1949年)

同号には「沖縄の戦後を歩く」シリーズ連載もあり今回で25回目で「那覇市(国際通り下)」がも掲載されています。編集室取材の紙面は人気もあります。今回は聞き取りによって作成されたマップには洋裁店などミシンに関係した店舗などの情報も掲載されています。

最近の『しまたてぃ』は、天然記念物の動植物の写真が表紙に採用されていていいですね。82号はダイトウウグイス(大島うぐいす)。1922年に捕獲確認され、1984年以降確認できず絶滅とされていのすですが、2008年に喜界島で見つかった貴重なうぐいすだそうです。貴重な南西諸島固有亜種。鳴き声にも調味がありますね。

2017年10月 5日 (木)

テオ・ヤンセン展 in OKINAWA 2017

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久しぶりに心躍る美術の展覧会が地元沖縄で開催されている。
「テオ・ヤンセン展覧会 in 沖縄2017」は、2017年10月3日~11月11日まで、沖縄県立博物館・美術館で開催されている。
 それは、一人の女性(那覇のカフェオーナー)の情熱と諦めない気持ちからスタートし、作家を動かし、この展覧会成功に心を添わせる団体や個人が実行委員会となって実現した展覧会である。
 すごい!すごい!感謝!なのである。

 数年前にテオ・ヤンセンを知って大変興味をもった。哲学的なデザインが自然の中で命を得る瞬間を…驚き感動とをもって知りえた喜びが大きかった。
 実際に沖縄で作品を観ることができるとは思いもしなかった。

  「テオ・ヤンセン(オランダ語: Theo Jansen 1948 - )はオランダの彫刻家(キネティック・アーティスト)、物理学者。オランダ、デン・ハーグ、スヘフェニンゲン出身。デルフト工科大学で物理学を学ぶ。1990年、風力で動作するストランドビースト(ビーチアニマル:オランダ語で、砂浜を意味する”Strand”と生命体を意味する”Beest”の2語を繋げた造語。)の制作を開始。科学を利用した多くの芸術作品を作成している。」(<テオ。ヤンセン展覧会 ㏌ 沖縄2017>公式HPより>
「生命を与えられた芸術が、沖縄の風をまとい、今、歩き出す。」
チラシのデザイン(沖縄在住のウチマヤスヒコさん担当)もテオ・ヤンセンの世界観を十二分に表現したハイセンスは素敵なチラシだ。同じくウチマさんのデザインしたグッズも楽しみです。

展覧会の公式HPはこちら
https://theojansenokinawa.com/

沖縄のある島は「エコアイランドの島」とアピールしている。細やかな風で人工生命体が動き出すテオ・ヤンセンの作品を支える哲学も含め、沖縄地元の多くの方に展覧会を観ていただきたい。
 

2017年8月28日 (月)

『脈』94号ー特集:沖縄の詩人・思想家 川満信一

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 沖縄で長年、文芸・思想の論考を掲載する雑誌『脈』94号が、2019年8月20日に発刊されました。今回の特集は「沖縄の詩人・思想家 川満信一」です。川満さんと同郷宮古島出身の書き手をはじめ、13人の文章が掲載されています。私も(粟国恭子)も大先輩へ届ける文章を書きました。恐縮です。
 編集の比嘉加津夫さんお疲れ様です。

「脈 94号 特集・沖縄の詩人・思想家 川満信一」比嘉加津夫・編集
 A5判/238頁 定価1300円+税 脈発行所

*目次
 特集 沖縄の詩人・思想家 川満信一
  仁衡琢磨  島尾、川満、奄美に逢う――島尾敏雄生誕100年記念祭参加記
  黒島敏雄  時代の同伴者―古代的な陰影と全人的対応
  仲里 効  1968年沖縄・夏の分れ歌――川満信一と伊礼孝の分水界を巡って
  坂口 博  川満信一の詩――「飛翔」と「風葬」をめぐって
  新城兵一  川満信一論序説―〈時後〉思想としての〈反復帰論〉
  かわかみまさと 母語なき時代の超「骨」の思想家――ヤポネシア論を越えて
  松原敏夫  詩は手套のような―川満信一の詩と思想
  仲程昌徳  「母」なるもの――川満信一の詩
  後多田敦  川満信一をめぐる断想「しまのねあがり」としての川満信一
  伊良波盛男 さとりと無碍の人
  仲宗根将二 川満信一大兄とふるさと宮古
  粟国恭子  呟く川満信一さんへ届ける断章―見えない縁を巡って
  比嘉加津夫 川満信一と島尾敏雄

  *
川満信一年譜

 俳句 仲本彩泉  記憶は影絵
 詩  仲本 瑩  フロリダの男(他三篇)
    東木武市  若い頃のメモ帳より
 小説 伊良波盛男 ニルヤカナヤ王国
    仲本 瑩  バラードの斧ひかりの檻(全100)(3739
 論考 村上一郎  村上一郎未発表日記と『試行』6(佐伯修 編・註)
 1962(昭和37)年の日記(5
    松岡祥男  『吉本隆明全集』第37巻に触れて
           吉本隆明さんのこと(13)
    深谷 考  野呂邦暢、風土へのヴィジョン(6)
    金田久璋  「眼の華」とはなにか―島尾敏雄「眼華」補論
    青柳瑞穂  篭川京の「怠けのすすめ」怠けて生きたい私たち(11)
    比嘉加津夫 甲状断録
    安里昌夫  日々の断章(8
    編集後記

*表紙写真 川満信一氏提供(本文写真含む)
 題字= 比嘉良治 本文カット= ヒガカツオ

2017年8月13日 (日)

連載「ミシンをめぐる沖縄技術史」1回目 『しまたてぃ』81号

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2017年4月から南風原文化センタ―で開催された戦後の沖縄の女性達の技術関連の展示会「暮らしを支えた女性たち」の期間内に、第7回戦後沖縄研究コロキウムを開催した。

20170726 その企画に興味をもった『しまたてぃ』(一般社団法人しまたて協会、編集発刊、年4回発行)の編集の砂川敏彦さんから連絡があり、「ミシンをめぐる沖縄技術史」と題した連載が決まった。

 これからの研究課題の多い状況であるが、その確認を含めて原稿を寄せた。
一回目は「ミシンをめぐる沖縄技術史―時代の技術戦前―」(『しまたてぃ』81号、2017年7月発行)が刊行されました。

 近代以前・以降の沖縄技術史は、興味深いテーマでいろいろな角度から議論や、研究が必要な分野です。 
 

2017年5月10日 (水)

「戦後の沖縄社会と女性への視座ー技術史の課題」研究会のお知らせ

201705147aol 第7回戦後沖縄研究コロキウムー終戦~<復帰>前後を中心にーのお知らせです。 
 *企画:「戦後の沖縄社会と女性への視座―その手から産まれたもの・技術史の課題ー」
 *期日:2017年5月14日(日)午後2時~5時 
 *会場:南風原文化センター(沖縄県南風原町)
 *内容:
  ・ 「戦後沖縄の技術史の課題―時代の技術ー」粟国恭子(近現代文化史・沖縄県立芸術大学非常勤講師)
  ・「ミシンと『復興』」謝花直美(沖縄戦後史・沖縄タイムス編集委員)
  ・「戦後南風原のモノづくりと女性」(学芸:南風原文化センター職員)
  ・コーディネーター:秋山道宏(社会学・沖縄戦後史、沖縄国際大学非常勤講師)

  *入場無料
 *主催:戦後沖縄研究コロキウム実行委員会
 *問合せ:実行委員会事務局(粟国恭子 E-mail 00142aguni@gmail.com

展示会「暮らしを支えた女性たちー戦後復興した織物業とミシンの活躍」in南風原

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 第77回南風原文化センター企画展のお知らせです。
*展覧会名:「暮らしを支えた女性たちー戦後復興した織物業とミシンの活躍」
*期 間:2017年4月28日~5月21日 *毎週水曜日休館
*会 場:南風原文化センター(沖縄県南風原町)
*入場無料
*体験コーナー:絣のコースターを作ろう。足踏みミシンを使ってみよう
*講演会 2017年4月29日(土)午後2時~
*「戦後生活と琉球絣ファッション」
  講師:仲井間文子(ファッションデザイナー)
*シンポジウム(第7回戦後沖縄研究コロキウム)
*2017年5月14日(日)午後2時~5時 入場無料
 内容はこちら 

*<ゆんたく会>5月20日(土)午前10時~
 「戦後南風原の布づくりとミシン」
*問い合わせ:南風原文化センター tel:098-889-7399

2017年4月 9日 (日)

『沖縄思想のラディックス』書評『琉球新報』 

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 仲宗根勇・仲里効編『沖縄思想のラディックス』(未來社)書評を書きました。2017年4月9日『琉球新報』紙面に掲載されています。
 一つ訂正です。後半部分の「沖縄思想の飛沫」はルビは<しぶき>です。何故だか原稿になかった「沖縄思想の飛沫(ルビ:ひまつ)しぶき」と変な日本語となり紙面で発刊されています。前の文章「発露」からの大事なイメージだったのですが…残念です。

未來社『沖縄思想のラディックス』発刊記念企画のお知らせ

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2017年2月に刊行された仲宗根勇・仲里効編『沖縄思想のラディックス』(未来社)の発刊を記念して、トーク企画が開催されます。

*企画名: 「オール沖縄=翁長県政への<賛歌>と<挽歌>を自在に語るー『沖縄思想のラディックス』が問うこと、喚起すること」
*発言者:仲宗根勇、仲里効、コーディネーター:長元朝浩
*期   日:2017年4月15日(土)午後1時30分~
*会  場:沖縄県立博物館・美術館1階博物館講座室
*入場無料 *対称:一般
*主催:未來社、『沖縄思想のラディックス』の会

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『沖縄思想のラディックス』目次

【内容情報】(出版社より)

「季刊 未来」にリレー連載《オキナワをめぐる思想のラディックスを問う》として掲載された沖縄の現在的諸問題をめぐる論考をベースに、米軍基地問題でますます緊迫する沖縄の政治情勢のなかで、現代沖縄の代表的論客たちが沖縄の歴史、政治、思想を縦貫する独自の沖縄論を展開する。翁長県知事体制の確立から現在の変節にいたるまで、ドラマチックなまでのリアル・ポリティクスを根底にすえ、ブレることのない沖縄の現状を思想的にえぐり出し、これからの沖縄のあるべき姿を遠望するラディカル・メッセージ。今後の沖縄を考えていくうえで避けて通ることのできない理論と実践のための画期的なオキナワン・プログラム。

・総括的まえがき 二〇一六・一二・二六 繰り返された民衆裏切りの政治史~ 枯死する闘う民意(仲宗根勇)
第一部 〈オール沖縄〉の生成と変容
 
八重洋一郎:南西諸島防衛構想とは何か 辺境から見た安倍政権の生態
 桃原一彦:「沖縄/大和」という境界 沖縄から日本への問いかけ
 宮平真弥:ヘイトスピーチ解消法と沖縄人差別
 仲宗根勇:島の政治的宴(うたげ)のあとで 沖縄・二〇一四年知事選後の新たな政治主体:「沖縄党」生成の可能性
 仲宗根勇:沖縄・辺野古 新しい民衆運動
 仲宗根勇:沖縄・全基地撤去へ渦巻く女性殺人等遺体遺棄事件の波動 辺野古新基地問題=裁判上の『和解』後の闘い

第二部 沖縄文化の根と飛翔のダイナミックス
 仲里効:「WHAT A WILD WORLD OKINAWA」をめぐって
 仲里効:〈水〉と〈骨〉と〈島ぷしゅー〉の想像力
 川満信一:島の根と思想の根 上村忠男さんへの返信

展望的あとがき 流動化への予感と根源への下降(仲里効)

 

2017年3月11日 (土)

展示会「時を越えて響き合うもの」in沖縄市

201703 沖縄在住の現代アート作家フリオ・ゴヤさん他5名の県外で活躍する作家のインスタレーション「時をこえて響き合うもの」の展示会が沖縄市のプラザハウスで開催されています。

*展覧会:六人の作家によるインスタレーション「時をこえて響き合うもの」
*期  日:2017年3月4日~3月12日(日)11:00~19:00
*入場料無料 

*参加作家 長谷川勢津子(ファイバーアート)、草間喆雄(ファイバーアート)、後藤健吉(漆芸)、後藤朝子(人形ヒトガタ)、フリオ・ゴヤ(現代アート)、武田浪(陶立体)
*会場:プラザハウスショッピングセンター3階
 
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大型の作品で有名なフリオさんは、今回は約50㎝の「船シリーズ」を展示していました。
170311_2 沖縄から2ヶ月船に乗ってアルゼンチンに渡った移民を祖先に持つフリオさん。
 様々な金属やオブジェを組み合わせた表情豊かな船シリーズの作品です。

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2017年2月27日 (月)

映画「海流」上映会とトークセッションのお知らせ

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華僑華人研究者の八尾祥平さんから企画のお知らせが届きました。1959年公開された映画「海流」は、「戦後」初の沖縄ロケ映画として知られます。沖縄・台湾映画史に関心のある方はぜひご参加ください。

*内 容:上映会+トークセッション<松竹映画『海流』とまぼろしの「中琉合作映画」>
*期 日:2017年3月5日(日) 14:30会場 15:00:開始
*会 場:桜坂劇場(那覇市)ホールC
*登壇者:仲里効(映像批評家)、世良利和(映画史研究家)、八尾祥平(華僑華人研究者
*参加費:無料(2月25日より桜坂劇場にて先着順で入場整理券を配布します