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ニュース週刊誌「AERA」(朝日新聞出版)は、2016年6月20日発売(沖縄での発売日は24日)の6月27日号(定価390円)で、総テーマ「沖縄を他人事だと思っていませんか」の沖縄特集号が発行された。
興味深い内容になっている。
地元の書店では、発刊間もないが品薄状態である。辺野古基地反対運動を現場で実践している芥川賞作家・目取真俊と、「県外移設論」を主張する哲学者・高橋哲哉の対談は両者の<差異>を明確にしている。
主な内容(以下広報文章は朝日新聞出版AERA編集部)**************
【大特集】沖縄を他人事だと思っていませんか(扉写真=石川竜一)
*川平朝清さん(88・元琉球放送アナウンサー)「キャラウェイが耳元でささやいた日本の閣僚の二枚舌」ジョン・カビラさん(57・パーソナリティー)「生まれて初めて読んだ新聞の号外がコザ暴動だった」
*いっこく堂さん(53・腹話術師)「友だちの家には毒ガスマスクがあった」
*今日マチ子さん(漫画家、ひめゆり学徒隊に想を得た漫画『cocoon』作者)「「ガマ」に入ったとき、ひめゆり学徒隊が自分の同級生のように思えた」
*牛島貞満さん(62・沖縄戦司令官・牛島満の孫、小学校教諭)「司令官の孫として沖縄戦を語り継ぐ」
【インタビュー】池澤夏樹さん、6年ぶりに訪れた辺野古を語る:「生まれ故郷の北海道に基地を持ってきたらどうかと言おうと思っている」
【緊急対談】芥川賞作家・目取真俊×哲学者・高橋哲哉(写真:大城弘明)
「140万の沖縄県民が変われば基地は撤去できる」(目取真)「沖縄の自己決定権を尊重したい」(高橋)その他記事…
*「米海兵隊が沖縄にいるのは「日本政府の希望」」(屋良朝博)
*「嫌沖」の空気と沖縄叩きの深層」(安田浩一)
*「君が代流れると身体が震える 戦後70年経っても癒えぬ戦争体験者の心 精神科医・蟻塚亮二さんに聞く」(編集部・渡辺豪)
*体験者が減っても「風化」させない 沖縄戦継承の現場から」(渡瀬夏彦)
【チャート】写真で振り返る沖縄の歴史(早稲田大学助教・小松寛)
【映画・本ガイド】ニュースでは伝わらない多様な沖縄をガイドする(仲里効)
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【プログラム】
主催者開催趣旨説明 仲里効(実行委員長) 10:00~10:10
<Ⅰ部:「敗戦間もない時期から」>
1、映像上映「戦争を笑えー命ぬ御祝事さびら!沖縄・伝説の芸人ブーテン」10:10~11:15
制作担当者解説 山里孫存(沖縄テレビ開発・常務取締役)
2、「戦後の復興とウタの記憶-文化政策の女たちを焦点に―」11:15~11:45
粟国恭子(沖縄県立芸術大学・沖縄国際大学非常勤講師)
<Ⅲ部:「1980年代からのウタの記憶」> 15:40~17:30
6、「ウタ唄い・ウタ創り」 久万田晋(沖縄県立芸術大学附属研究所所長)
真久田巧(沖縄タイムス社)
*キーワード:80年代から90年代の<ウタ>シーン 新城和博(ボーダーインク編集者)
7、「おきなわのウタ―2000年代以降-」 東風平朝成(FM沖縄プロデューサー)
<会場参加者との交流・それぞれのウタの記憶> 17:30~18:00
宮崎駿監督「風立ちぬ」を観た。
大正・昭和期にゼロ戦(三菱A6M1海軍零式艦上戦闘機:1940年から3年間ゼロ戦は世界に傑出した戦闘機だった)をデザイン製作した実在の人物(堀越二郎)と、堀辰雄「風立ちぬ」のモチーフを混ぜた人物が主人公のアニメですが…大人の映画で、大ヒットしていると…。
その主人公は、ひたむきに子供の頃からの夢(飛行機つくり)を追いかけ、戦争の時代の中にあっても失敗を経験しながらも戦闘機を製作し続ける。
ある意味清清しくもあり…。「自分の夢に忠実にまっすぐ進んだ人物を描きたい」(宮崎監督)そして、その清清しさと共にある狂気にも似た純粋さ…。時代・他者の評価とは距離を置いた<個人のひたむきさ>の刹那ささえも描き出す。40年前にヒットしたユーミン(荒井由美時代)の「ひこうき雲」が主題歌で、映画にシンクロ効果を与えている。。
主人公の姿は、好きな世界(アニメ製作)の中でひたむきに生きた宮崎駿監督の姿にも重なるようです。韓国で批判が起こっているようですが、戦争賛美でもなく、その逆ではないでしょうか。堀越ゼロ戦闘機は、衝撃的誕生の1940年から約3年しかその能力が発揮されなかった。終戦後は他国(米軍)の圧倒的な軍事能力の戦闘機の前では、太刀打ちさえできずに…科学技術の<敗北>を味わう歴史を残している。
映画パンフレットの真ん中見開きいっぱいに飛行機のゼロ戦残骸の広がる紙面(折込見開きということは4頁分)に、クリスティーナー・ロセッティ(訳:西條八十)の「風」という詩がのっていました。有名な詩ですね。
この映画を作った監督の人生観・時代観が伝わる。ある意味、私達の存在・<生>は、風のように通りすぎる時代を生きているだけなのでしょう。
「風」
誰が風を 見たでしょう。
僕もあなたも 見やしない。
けれど木の葉を ふるわせて
風は通りぬけてゆく
誰が風を 見たでしょう。
あなたも僕も 見やしない
けれど樹立が、頭をさげて
風は通りすぎてゆく
飛行機(素材は金属で、金属文化と深くかかわる20世紀の道具)…ゼロ戦に乗っていた若者達も命を落とし、米軍軍用機B29から多くの砲弾が落とされ、原爆投下飛行機のパイロットは、戦後精神を病み…。飛行機はどこか<死の匂い>が漂っていると…
戦後の沖縄では、米軍軍用飛行機やヘリが墜落事故を起こすことも少なくない。9年前の8月13日には、沖縄国際大学に米軍用ヘリが落ち、数週間前にも訓練中のヘリが同様な事故が本島北部でおき、燃えていました。
そして2013年8月12日には、沖縄へオスプレイ追加配備されていく。
そんな<風>と<ひこう機>の、2013年の夏。
沖縄に吹く時代の風と、沖縄で観る「風立ちぬ」…複雑な思いが立ち上がる。
2011年7月17日(日)から琉球時代劇「テンペスト」が始まりました。2回目が終り連続10回(NHKBSプレミアム)続きます。(毎週午後6時45分から)
人気・実力ともに評価の高い沖縄出身の作家・池上永一の原作、脚本は大森寿美男。歴史史実とは異なり、池上さん独特のフィクション(ここが醍醐味)の世界でなかなか楽しめます。
演出は吉村芳之さん。実はこの監督1993年に放映された大河ドラマ「琉球の風」の監督さんでもある。昔の「独眼竜・政宗」の演出も手がけた方。結構沖縄通なのです。「琉球の風」では1609年薩摩侵攻前後の琉球を舞台に、今回は1879年の琉球処分で琉球国が日本に組み込まれる前の琉球を舞台にドラマが展開されています。
なんといっても主人公の仲間由紀恵さんが美しい。フィクションならではの凄みのある聞得大君役の高岡早紀、かたせ梨乃など女性の俳優群が美しくまた役柄をパワーアップさせている。衣装もやはりあでやかで美しい。
沖縄出身の役者さん藤木勇人、平良とみさん、まだ登場しませんが中国の宦官役にGACKTも面白い役を演じます。
琉球の風から20年近くなり、ロケ地で多く使われている首里城もなかなか時間の流れた落ち着き観が伝わります。
まだ2回の上映ですが、歴史劇として世界でどんなドラマを見せてくれるのか興味津々。
「一幅の絵巻からはじまった。近世琉球の文化復元。沖縄の伝統芸能のルーツを辿り、160年の時を越えスクリーンに蘇ります」(チラシより)
沖縄県が主導するプロジェクトで琉球芸能・江戸上り世界が復元され、その復元プロジェクトのドキュメンタリー映画が、那覇市の桜坂劇場で上映中。
江戸上り絵巻が、芸能関係者・研究者の努力で舞台で楽しめるようになったのは喜ばしいことです。関係者の苦労が伺えます。
復元といってもそのプロジェクトが抱える問題・課題は予想を超えるほど沢山あったことでしょう。
今後も厳密な復元世界へ向けての歩みが続くことでしょう。
*上映機関7月16日~8月12日まで
細かな上映時間及び上映日・イベントなどのスケジュールは桜坂劇場に問合せください。チラシ写真をクリックすると少しだけ拡大します。
宮古郷土史研究会12月例会で発表します。
テーマは「近代殖産興業政策と宮古上布」、この夏頃から関連の資料に目を通す作業が続いており、わかった部分を地元への資料提供もかねて話します。
近代殖産政策としての苧麻栽培のあり様、台湾との関わり、上布生産のあり様、万国博覧会、国内博覧会、共進会などへの出品資料などから見えてくる近代の宮古関係の資料紹介です。発表レジュメは、「宮古郷土史研究会会報N0181」に掲載。原稿は『宮古郷土研究』に掲載予定。
*テーマ:「近代殖産興業政策と宮古上布」
*発表者:粟国恭子
*期 日:2010年12月11日(土)午後3時から
*場 所:宮古島市立平良図書館北分館2階
本来ならば7月に放映予定だったNHK教育テレビの講座番組「歴史は眠らないー沖縄・日本400年」がようやく放送されます。
噂では10月頃に放送予定ーだったけれど、「せっかく買ったテキストどうするのよ」と思っていたら、本当にようやく放送予定だそうです。
第1回 11月30日(火)「琉球」と「日本」の激突
再放送12月 7日(火)午前5:35~
第2回 12月 7日(火) 琉球王国から沖縄県へ
再放送12月14日(火)午前5:35~
第3回 12月14日(火)近代沖縄の苦悩と挫折
再放送12月21日(火)午前5:35~
第4回 12月21日(火)「沖縄返還」への道
再放送12月28日(火)午前5:35~
今年の政治状況に呆れたり憤ったりしたことを回想しながら、師走を過しましょう。
沢山の人が観てくれることを期待したいです。
4月10日から那覇市桜坂劇場で上映されている映画「密約」を観た。(4月23日まで上映)
1972年の沖縄返還(本土復帰)に向けて、日本と米国での返還交渉の中で「密約」があったと 最近になって国が認めた(岡田外務大臣)。
日米間の極秘通信文書を東日新聞社の石山記者が外務省事務官の筈見から入手し報道した事件は外務省機密漏洩事件として、裁判で裁かれた。「密約」の存在自体は国によって当時もその後も頑なに否定され続けた。新政権によって?事態は一変し政府がその存在を認めたことは沖縄の現代史にとっても重要なことである。
この映画は1978年に制作、原作は澤地久枝(岩波現代文庫)。チラシにもあるように22年ぶりに沖縄でも緊急上映されている。
最近、国の密約を認めた直後に、当事者の石山氏と原作者の澤地さん、沖縄の研究者達が同席し、記者会見を開きコメントを発表していた。
私も今回始めてこの映画を観たが、沖縄をめぐる日本国家との関係性において、「何が問われるべきなのか」をあらためて考えた。
今日の迷走状態の普天間問題など、5月に政府方針が出されるようだが、5月には15日の復帰記念日もある。
沖縄にとって復帰とは何だったのか?まさにタイムリーな映画上映かと思う。 多くの人に見てもらいたい。
GWの前半に、桜坂劇場で上映されていた「海の祭典ー海洋博総集編ー」(1976年、80分、企画:沖縄県、製作:シネマ沖縄)を観た。1975年7月20日~1976年1月18日の183日間、沖縄県本部町で開催された「沖縄国際海洋博覧会」の記録フィルム。日本復帰35年目を迎える沖縄…。復帰とは沖縄にとって…。
1990年代から人文・社会科学系アカデミックな現場で、急速に流行りだした「観光」をキーワードにした発言が多い中で、最近よく聞く単語の「海洋博」でもある。日本復帰を記念しての国際社会へ向けて日本の沖縄県のお披露目的な意味を持つ博覧会は、その後の観光立県の沖縄を方向付けた。現在は、年間観光客500万人を目標にする地域…。観光は、沖縄の主軸の産業でもある。
当時宮古島に住む小学生だった私は、メダルやシールなどいろいろもらった記憶はあるが、両親と弟だけが夏休みを利用して見に出かけ、博覧会は見ていない。あれから30年以上たった現在に記録フィルムを見ながら当時の状況を<学習>した気分。新しく構築する記憶の獲得か…複雑な心境で画面を眺めてたのが事実。チューリップ帽はなつかしかったが…。
「海ー望ましい未来」をテーマに開催された博覧会の様子を観ながら考えた。沖縄の海洋文化を展示した「沖縄館」も今はない。未来型の漁業として提案された海洋牧場基地のアクアポリスも今はない…。いろいろ考えはめぐったのだけれど…。何年前かは忘れてしまったけれど宇宙飛行師の毛利さん(確かそうだったと…)が、宇宙から見える日本の感想を話している中で、沖縄の周辺の海はあまりきれいではないとコメントしていたのを何故だか思い出した。守れなかったもの…活かせなかったもの…育まなかったもの…失ったもの…。多いのかもしれない。
今回は、映像からの感想を少し…糸満漁師の追い込み漁の映像は実にいい。編集かカメラマンの力量か…。それから郷土芸能を踊る人々が体の切れが良い。現代の人は足腰がスマートになったからなのか?映像の中の女性も男性もなんだかどっしりしている。
これも少し余談であるが、現在も残る「海洋文化館」には、実は貴重な資料がたくさんある。当時<海洋文化>をパプアニューギニア・トロブリアント諸島のクラ交換に使用される儀礼用カヌーや漂海民・バジャウの船・レパなど。フィリピン政府による陸地への定住化政策がすすみ、現在ではレパの材料は伐採禁止になっており、こうした大型のレパは現在ではもう作れない。35年前に収集された海洋文化館に展示されている資料は、これらの地域の文化に触れる際に、現在では見ることの出来ない、手に入らないとても貴重な資料が多い。沖縄も変化したけれど、当時<海洋文化>をキーワードにして注目された社会の変化も大きく変化したのだ…。
いろいろ思いを巡らしながら…今の海洋博公演を散策したくなった。
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