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昨年から季刊誌『しまたてぃ』(一般社団法人沖縄しまたて協会発行)紙面で連載している「ミシンをめぐる沖縄技術史」の3回目が掲載された83号・若水号が発行されました。
今回は、「ー時代の技術③終戦直後~1950年代ー」の沖縄におけるミシン事情をまとめました。特に終戦直後の宮古島のミシン事情については、先行研究もないので事実確認としても重要な情報ではないでしょうか?
<内容構成>
1、宮古とミシンの物語ー終戦直後ー
1)終戦当時の宮古群島
2)待ちわびる戦後配給物資と女性の労働
3)終戦直後の宮古の洋裁講習所
2、市場と衣料・手作りの<簡単服>販売
3、モダンファッションと洋裁(ミシン)技術
4、1950年代のミシン税
5、ミシンと阿旦葉製品
『しまたてし』83号から表紙写真は鎌倉芳太郎が記録した琉球芸術写真」シリーズで、83号は旧円覚寺山門の写真です。旧円覚寺は臨済宗総本山(山号は天徳山)で第二尚氏王統歴代の菩提寺です。荘厳な建築の山門も戦禍で失われています。
第7回戦後沖縄研究コロキウムー終戦~<復帰>前後を中心にーのお知らせです。
*企画:「戦後の沖縄社会と女性への視座―その手から産まれたもの・技術史の課題ー」
*期日:2017年5月14日(日)午後2時~5時
*会場:南風原文化センター(沖縄県南風原町)
*内容:
・ 「戦後沖縄の技術史の課題―時代の技術ー」粟国恭子(近現代文化史・沖縄県立芸術大学非常勤講師)
・「ミシンと『復興』」謝花直美(沖縄戦後史・沖縄タイムス編集委員)
・「戦後南風原のモノづくりと女性」(学芸:南風原文化センター職員)
・コーディネーター:秋山道宏(社会学・沖縄戦後史、沖縄国際大学非常勤講師)
沖縄の歴史や文化やに興味のある方には、是非読んでいただきたい著作の一冊である。
ミリネ編 皇甫康子責任編集『家族写真をめぐる私たちの歴史ー在日朝鮮人、被差別部落、アイヌ、沖縄、外国人女性ー』(御茶ノ水書房、2200+税)である。
「家族写真」をめぐって、ジェンダー、民族的マイノリティーの問題を取り上げている。24人の女性たちが、それぞれの家族写真をめぐって文章を寄せている。
その書評記事(粟国恭子執筆)が、沖縄地元紙『琉球新報』に掲載されている。
2016年8月14日、日本では終戦記念日にあたる日の前日に掲載された。8月15日は、アジアの各地で解放記念日でもある。
書評記事にも書いたが、日本の近現代史(沖縄の近現代史)や女性史、ジェンダー研究をする皆さんにとって、この著作が投げかける問題をどのように受け止めるのかが、今後問われるのではないでしょうか?
2016年3月に刊行された『沖縄県史各論編8 女性史』の第四部にコラム「戦後八重山への出稼ぎ」(粟国恭子)を執筆担当しました。
戦前からパイン産業を展開した八重山、戦後の経済復興にもパイン産業が重要な役割を持ち、その労働者として八重山や宮古の女工たちが関りました。宮古の主婦や農林高校研修を名目に女学生も八重山パイン産業へアルバイトに出向きます。
後にグローバル化される市場動向に翻弄されるかのように、1960年頃から生産効率。低賃金、加工技術の高い台湾女工が導入されるようになります。
その動向と反対に、役割をおえるように宮古農林高校農業研修プログラムが終了。小さな島の女性たちとパインとの関りの一つの物語としてコラムは書かれています。
2016年3月に刊行された『沖縄県史各論編8 女性史』の第二部第四章に「近代における祭祀の変容」(粟国恭子)について執筆を担当しました。
文化人類学や民俗学の伝統的なテーマである<祭祀>や<神女><ユタ>について久しぶりに文章を書きました。紙面数の都合かなり縮小して概要的な記述になりましたが、今回はジェンダー・ポロティクスの視点から以下の構成で論じています。
はじめに
第1節 公的な祭祀と神女の近代
1、王府時代の神女の祭祀
2、近代化による神女祭祀の変容
3、ノロの改宗ー新しい「神」とのコンタクトー
第2節 仏教・神道の祭祀と女性たち
1、臨済宗・真言宗と王府祭祀と神女たち
2、真言系神社・琉球八社と女性司祭(内侍)の近代と国家神道
3、浄土真宗と那覇女ー遊女たちの祭祀ー
第3節 近代化における「巫女・ユタ」ー私的な祈りの女ー
おわりに
2016年3月『沖縄県史 各論編8 女性史』(沖縄県教育庁文化財課史料編集班編、沖縄県教育委員会発行)が発刊されました。
「琉球王国以前から現代までの沖縄の歴史を女性の視点から捉え、論述したもの」で、総論を始め、第1部から第8部、18のコラムで構成されています。
執筆者は、約40名がそれぞれの視点からテーマを追っています。
女性史研究の重鎮たちから若手研究者、多くの女性研究者が執筆しており、なかなか意欲的な県史になっています。
執筆者の中でも、アカデミズムの専門研究者ではなく、報道の取材現場で、地道に取材し、長年取り組んだテーマを、社会への切り口としてジャーナリストの女性たちが書いているのも注目です。
例えば、重鎮の一人、山城紀子(元沖縄タイムス記者)「長寿社会と介護の実態」は、社会と福祉(女性)問題とに長年取り組み、質の高い切り口を常に提示してくれる方です。
そして、澤岻悦子(元沖縄タイムス記者、現財アメリカ在)さんのコラム「戦争花嫁としての沖縄人女性」は、『那覇女性史』(全三巻)の頃から取材活動を続けて、今回も執筆していることは重要な仕事です。
現役記者の謝花直美(沖縄タイムス社記者)さんの、「沖縄戦とジェンダー―総力戦を支えた女性たち―」の内容も興味深いものです。
『沖縄県史 女性史』は一般にも有料で販売する予定。既刊の新聞資料集成の女性史関連記事と合わせてご覧ください。
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