仲里効『沖縄戦後世代の精神史』刊行
「復帰」50年目の2022年は様々な企画が展開された。
個人的にも敗戦後10年間の沖縄文化について多くの文章を発表したが、著作刊行物の中で年末に刊行された仲里効『沖縄戦後世代の精神史』(未来社)によって「復帰」とその後の50年を考える事が出来て良かったと思う。
沖縄の敗戦後の精神史や思想史に重要な著作となる。沖縄の50年代から60年代初めに言論活動をした世代と著者の60年代後半から70年代若者だった世代の違いやその変化、「沖縄」をめぐる言説の状況について取り上げた沖縄の人々の言葉に向き合う。上質な評論である。
1部旅する〈沖縄〉、残影のチジュヤー で取り上げられたのは中屋幸吉、友利雅人、松島朝義、佐渡山豊、島尾伸三 、6本の評論
2部地図にない邦へのジントヨーで取り上げられたのは真久田正、上間常道、金城朝夫、川田洋、伊礼孝・木下順二・谷川雁の5本の評論
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